松果体の秘密

松果体ってどんなもの

 人間の体、特に脳についてはまだまだわからないことがたくさんあります。その中でも、医学的にもスピリチュアル的にも大きな注目を集めている松果体について解説します。

 ヨガでは古くから眉間あたりに第3の目があると言われてきましたし、奈良の大仏をはじめとする仏像にも眉間に白毫という突起があります。この第3の目が実は松果体です。そして、その機能について1960年頃には医学的に解明されてきました。4000年以上前から伝えられてきた、スピリチュアルだと思われていたことが科学的にも証明されたという面白い出来事です。

 脳のちょうど真ん中あたりにある、大きさは8mmくらい、グリーンピースくらいとよく言われます。松果体の松果とはまつぼっくりのことで、まさにまつぼっくりのような形をしています。

松果体 研究の歴史 デカルトから現代医学

 松果体は1950〜60年代に研究が進みますが、フランスの哲学者であるデカルトは松果体についての研究を1600年代初めに行っています。「我思う、ゆえに我あり」の人です。デカルトは、人間の肉体と精神を分けて考えました。そして、肉体と精神をつなぐものが松果体であるという仮説を立てています。これが正しいのかについては、未だわかっていませんが、松果体が人間のあらゆる器管の中でも重要かつ特殊な役割をしていると言えそうです。

 1954年にハーバード大学のキタリーとアルチューレが、それまでの松果体に関するさまざまな研究をまとめた総説を一冊の本にまとめて出版しました。それから、15年くらいで松果体に関する研究が一気に進みました。

松果体の機能

 松果体は内分泌器管といってホルモンを分泌します。松果体が分泌するホルモンは主にメラトニンであるということがわかってきました。メラトニンは、明るいところでは分泌量が減り、暗くなると増加します。メラトニンは体温を下げ、落ち着いた精神状態になり、眠気を誘います。また、抗酸化作用があり、老化の防止になるとも言われています。

 メラトニンの原料はセロトニンというホルモンです。セロトニンは逆に日中に日光を浴びると分泌がされます。日中は日光を浴びて、セロトニンを分泌、そのセロトニンが原料となって夜にはメラトニンが分泌されるという流れです。明るくなったら起きて活動し、暗くなったら寝るという基本的な生活リズムが重要となります。

第3の目と松果体

 ヨガでは、眉間あたりに第3の目があると言われています。インドのシヴァ神には眉間に目が縦にあります。インドの女性(男性も)が赤い点をつけていますが、これもその名残です。奈良の大仏、鎌倉の大仏をはじめとする如来像には白毫という出っ張りがあります。これは縮れた毛であり、ここから光を放つと言われています。

 ヨガにはチャクラというエネルギーの通り道があると考えていますが、肛門と性器の間にある会陰部に第1チャクラ、そして頭頂部の第7チャクラまでエネルギーが上昇していきます。第3の目は第6チャクラであるアージュナーチャクラがあり、チャクラが開眼すると集中力が増し、直感力が高まります。

 トカゲやカエルなどの一部には眉間に第3の目があることが確認されています。頭頂眼といって、光を感知しています。水晶体や網膜、神経もつながっていた名残があります。この第3の目が進化の中で、頭皮の中に埋まっていき、人類においては松果体になりました。第3の目があったということがわかったわけです。

松果体の石灰化

 松果体はメラトニンを分泌する際に大量の血流が必要で、血流が悪くなると石灰化することがわかっています。松果体が石灰化してしまうと、メラトニンの分泌が減少しますので、睡眠のリズムが崩れたり、体調に悪い影響を及ぼしています。もちろん、直感力も働かなくなります。

 石灰化を予防するためには、血流をよくすることです。脊椎に歪みがあると血流が悪くなりますので、ヨガのアーサナを行う理由もわかります。

 また、松果体の石灰化にフッ素が影響しているということが1990年代にイギリスのジェニファー・ルーク氏の研究によりわかりました。実はフッ素は水道水にも入っている場合があります。また、虫歯予防に効果があるとして、歯磨き粉の多くはフッ素配合をセールスポイントとしています。が、松果体にとってはよくないでしょう。気になる方はフッ素不使用の歯磨き粉を使用してください。