多分、YouTubeやSNSなどの動画を見てここに辿り着かれた方が多いと思います。動画では女性がオーガズムを感じている様子が見てとれます。え、本当なの?やらせでしょ?でもちょっと興味がある。そんな風に思っている方もいらっしゃると思います。

 動画をまだ見ていらっしゃらない方はこちらをご覧ください。

「安心してください」

 この徹底解説を最後までご覧いただければ、天蔵が行っている「タントラセラピー」の施術内容や効果、そのメカニズムについてご理解いただき、あなたも「タントラセラピー」の基本を身につけることが可能です。もちろんマスターするには、実践的な練習を重ねていく必要がありますが、マスターすればセラピストとして活躍することも可能です。

 また、タントラセラピーは勘違いされがちなのですが、オーガズムを感じるだけが目的ではありません。オーガズムはあくまで反応の一つであり、隠していた感情を呼び起こしたり、溜まっているストレスを解放できたり、それによって心も体も整っていく心理療法です。施術中には心地よいリラックス状態を感じることができます。

こんな方におすすめ

・タントラセラピーをマスターして女性にオーガズムを感じてもらいたい方
・タントラセラピーを受けてみたいけれど、どのような施術なのか不安な方
・パートナーとセックスレス、セックスがマンネリ化していると悩んでいらっしゃる方
・エステやリラクゼーションサロンの新しいメニューとして取り入れたい方
・女性向け風俗で働いていて技術を高めたいと考えている

ちょっと習ってみたいという方は、タントラセラピー初級講座にお申し込みください。

目次

・タントラセラピーについて
・タントラとは
・タントラセラピーの施術内容(簡単に)
・タントラセラピーでは何が起こっているのか(ヨガ的解説)
・タントラセラピーでは何が起こっているのか(脳波の解説)
・タントラセラピーでは何が起こっているのか(脳内ホルモンの解説)
・タントラセラピーの実践1 準備
・タントラセラピーの実践2 信頼関係の構築
・タントラセラピーの実践2 3つの呼吸
・タントラセラピーの実践3 脳波の同調

 

タントラセラピーについて

 タントラセラピーは古代インドの「タントラ」の哲学をベースとした施術です。施術と言ってもセラピストが何かすごいパワーを持っているとか、エネルギーを注入しているという訳ではなく、クライアントが本来持っている潜在的な力を引き出すものです。「タントラ」の思想では人間の体内にはクンダリニーという潜在的なエネルギーが眠っていると考えており、この力は瞑想やヨガの実践によって覚醒させることができると考えられています。

 タントラセラピーにおいてはセラピストが呼吸法や、自身のエネルギーとクライアントのエネルギーの循環を行うことによってクライアントのクンダリニー(シャクティとも呼ばれる性エネルギー)の覚醒をサポートします。

 タントラセラピーは瞑想に近いものだと考えています。瞑想やヨガにおいて深い瞑想状態(クンダリニー覚醒)に到達することは、すぐにできるものではありません。しかし、タントラセラピーにおいてはセラピストのサポートがあることによって深い瞑想状態を体感することができ、チャクラが解放してくる感覚を感じることができます。

 クンダリニーの覚醒という言葉については後述する第1チャクラや第2チャクラのエネルギーの目覚めを表す場合もあれば、第7チャクラが開放される状態を表すこともあります。第7チャクラの開放は仏教で言えば解脱、悟りと同等であります。

タントラとは

 タントラセラピーの「タントラ」という言葉の意味や解釈について説明します。この「タントラ」という言葉も狭義で使われる場合と広義で使われる場合、その捉え方はさまざまであります。

 「タントラ」とは元々。古代インド(5000年以上前)で発達した哲学的思想です。サンスクリット語では「タン」は拡がるという意味を表し、「トラ」は手段・方法などを意味しています。

 タントラの思想は多くの宗教などで行っている厳しい戒律などはありません。性や愛、欲望などを必要なもの、重要なものだと捉えています。このような一般社会、または他の宗教では醜い、卑しいとされることもすべて含めて肯定しているというところが他の宗教や思想とは大きく異なる点だと考えます。

 西洋社会においては、性の部分が強調されて伝わったため、タントラという言葉自体が性的なものであるというイメージになってしまっていますが、タントラでは性を特別視しているわけではなく、もっと広範な精神的なものであります。

 西洋においては「タントラセックス」「ネオタントラ」という名称で、カップルが実際にセックスを行うワークなどもあります。日本では、法律により難しいですが、ご興味のある方は別のコラムで解説を行います。(ごめんなさい、まだ完成していません)天蔵も「タントラセックス」という言葉を使いますが、これは挿入を伴わないエネルギーセックスを指しています。

タントラセラピーの施術内容(簡単に)

 タントラセラピーは女性の子宮、男性では丹田に眠る性エネルギー(シャクティやクンダリニーと呼ぶ)を呼び起こし、男性と女性で協力してエネルギーを上昇させていくというものです。

 男性セラピストが女性クライアントに施術を行う場合、女性セラピストが女性クライアントに施術を行う場合は、女性の子宮に手を当てるスタイルでの施術を行います。

 女性セラピストが男性クライアントに対して同じ体制で、施術を行うということもできますが、男性は女性と比べるとエネルギーが小さかったり、また感覚にも気づきにくい場合が多いのでえ、施術を受ける男性にも訓練が必要になります。

 もう1つの施術方法としては、男性があぐらをかいて座り、女性セラピストが男性にまたがる対面座位における施術もあります。

 このスタイルは施術と言っても、両者が協力してクンダリニーを覚醒させ、エネルギーを上昇させていくものです。天蔵はこれを「タントラセックス」と呼んでいます。「タントラセックス」については、別のコラムで詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。(コラムまだできていません)

 男性と女性のペアが一番うまくいきますが、女性同士でも可能です。男性同士は難しいと考えていますが、女性性の強い男性であれば可能な場合もあります。

 異性の方がいい理由についてはこちらのコラムでまとめてあります。

タントラセラピー 同性はだめなの?

 タントラセラピーの施術において、下記のように推奨をしております。・男性セラピストが女性クライアントへ施術を行うのは ◎・女性セラピストが男性クライアントへ施術…

タントラセラピーでは何が起こっているのか(ヨガ的解説)

 タントラセラピーの施術中に何が起こっているのかを東洋的、ヨガ的な説明を行っていきます。ヨガや瞑想などをされている方、普段からエネルギーに敏感な方はご理解しやすいかと思います。資本主義社会、左脳的な価値観にどっぷり浸かっている方には西洋的な解説も次項に加えております。

 タントラセラピーではセラピストが呼吸を誘導していきます。最初は緊張していてもだんだんと深い瞑想状態に入っていくことができます。

 ヨガでは会陰部(肛門と性器の間)を第1チャクラ(ムーラダーラチャクラ・ルートチャクラ)と第2チャクラ(子宮や丹田)に性エネルギーであるシャクティ(クンダリニー)が眠っていると言われています。蛇がとぐろを巻いた状態で眠っているとも言われます。

 深い瞑想状態にいると、眠っているシャクティが目覚めます。そしてだんだんとそのエネルギーが上昇していきます。

 目覚めたチャクラはみぞおち辺りにある第3チャクラ、心臓あたりの第4チャクラ、喉にある第5チャクラ、眉間にある第6チャクラ、そして頭頂部にある第7チャクラへと上がって行きます。普段からヨガや瞑想をされている方は、チャクラがスムーズに上がりやすい傾向にあります。

 ストレスや性格により、チャクラが詰まりやすい箇所などもあります。タントラセラピーの施術を受けていただいた方のご感想や反応としては

・すごくリラックスした心地よい感覚
・体がポカポカしてくる
・子宮が動いてくる
・涙が溢れてくる
・咳が出る
・多幸感、オーガズムを感じる

 といったものがあります。これらのご感想や反応を改めて見てみると、チャクラとの関係がよくわかります。

 体がリラックスした状態というのは深い瞑想状態に入ったと考えられます。なんとなく声は聞こえているが、何を言っているのか理解はできない。体は頑張ったら動きそうだけど動かしたくない、こんな状態です。

 体がポカポカ、特に子宮あたりが温かくなったり子宮が動いてきたりという反応は第1チャクラ、第2チャクラの目覚めであると考えられます。

 涙が出るという方は結構いらっしゃいます。なぜ泣いているのかは説明できない方が大半で、なぜだかわからないが涙が溢れてきましたという感じです。これは仕事や人間関係の中で傷ついたり、悲しんだり、寂しかったりといった感情を押し殺していたり、知らないうちに隠してしまったりしていることが原因だと考えられます。悲しい時に泣くのを我慢した感情は、なくなっているわけではなく、心の奥で自分にも気づかないまま潜んでいます。第4チャクラが開放されることで、このような感情がよみがえり、涙となって出てきます。パイプの内側にあるこびりついた汚れが取れるような感じです。

 第4チャクラが開放されることによって、怒りがよみがえるというケースもあります。こちらについては、実際にいただいたご感想も含めてまとめてありますのでご覧ください。

 咳が出る反応は、第5チャクラのつまりが原因です。施術を経験して気づいたこととして、声の小さい方や控えめな方に多いことがわかりました。このような方は思っていることを言わないことが多くあります。本当は言いたいのだけれでも言えなかったという中で第5チャクラが詰まってしまうのだと考えます。

 第5チャクラの詰まりに関して書いたコラムはこちらから

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 最後に多幸感、オーガズムに関しては、第7チャクラまで開放された状態であると考えます。第7チャクラが開放されると、宇宙とつながった感覚、自分と他者との境界がなくなったような感覚を感じることができ、多幸感を味わうことができます。オーガズムと表現していますが、一般的なセックスで得られるオーガズムとは少し違ったもので、長くゆったりとしたものです。

 チャクラについてもっと知りたい方は、チャクラについてまとめたこちらコラムをご覧ください。

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タントラセラピーでは何が起こっているのか(脳波の解説)

 ヨガ的、東洋的な説明では理解できないという方には西洋的、論理的な解説を行います。しかし、前述の解説をスピリチュアルなもの、根拠のないものと考えているようであれば、その認識は改めてください。

 チャクラや、クンダリニーの覚醒といったことは現代的な科学では説明できていないだけで、いずれ解明されていくものです。例えば、眉間にある第6チャクラ(第3の目)については1960年頃に松果体の機能が解明されたことによって科学的にも説明ができるようになりました。近年では量子力学の発達によって、エネルギーや意識といったものも解明されつつあります。


 松果体についてこちらのコラムで詳しくまとめております。

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 タントラセラピーにおいては、呼吸での誘導によってリラックした状態へと導いていきます。具体的には脳波を落としていきます。起きている時、また初めてタントラセラピーを受ける場合などは緊張していることが多いので、脳波は短い波長であります。


 起きている時は20Hzくらい、緊張していると30Hz、40Hzあたり、スポーツ選手がゾーンに入ったと言われる状態は8〜12Hzくらいです。8Hzを下回ると眠りの状態となり、4〜8HzはREM睡眠という浅い眠りの状態、4Hz以下になると深い眠りの状態となります。

 タントラセラピーで持って行きたい脳波は8Hzをやや下回る脳波です。一般的には浅い眠りの状態でありますが、ヨガや瞑想、坐禅などにおいて深く入っている状態は起きているけれども8Hzを下回った状態です。

 逆に脳波が低下しすぎてしまえば眠ってしまいます。セラピストはリラックスできるように脳波を落としていきながらも、落ちすぎないように誘導しています。さらに自分も同じように呼吸を行い、脳波を同調させていきます。

 このあたりはまだ解明されていないところではありませすが、セラピストとクライアントの脳波が8Hz以下で同調した状態では、脳波の共振のようなことが起こっているのではないかと考えています。

 そして、この8Hzを少し下回ったあたりの脳波というのは、地球の振動とも同じと言われています。地球には大気の上部に電離層という電波を反射する層があります。太陽からの紫外線やX線により大気の分子が電離されプラズマ状態にあります。


 電磁波の速度は秒速約30万キロメートル、地球は一周約4万キロメートルですから、電磁波は1秒間に地球を約7.5周します。ドイツの物理学者であるヴィンフリート・オットー・シューマンがこの研究を行い、7.83Hzという周波数を導きだしました。

 7.83Hzの周波数は波が打ち消し合うことなく、共振します。7.83Hzだけでなく、14.1Hz、20.3Hzなどでも共振が起こり、シューマン共振、シューマン周波数と呼ばれています。

 さて、この7.83Hzという周波数ですが、タントラセラピーで誘導していく脳波、瞑想や坐禅の時の脳波と同じということが神秘的であります。第7チャクラが開放されたクンダリニー覚醒の状態を宇宙とつながると表現する方がいらっしゃいますが、まさに脳波と地球の振動が共鳴しているのではないかと考えらます。


 シューマン周波数についてさらに詳しく知りたい方はこちら

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タントラセラピーでは何が起こっているのか(脳内ホルモンの解説)

 タントラセラピーで感じる多幸感やオーガズムのようなものはどのようにして起こっているのかというと、いわゆる脳内ホルモンの作用によります。本当は神経伝達物質とホルモンは作用の仕方が違いますが、細かいところは置いておきましょう。

 詳しく知りたい方は、脳内ホルモンまとめをご参照ください。

 一般的なセックスにおけるオーガズムにはドーパミンが神経伝達物質として作用しています。クリトリスやペニスの亀頭の刺激は陰部神経を通り脊髄を通じて脳に到達しています。ドーパミンはセックスだけでなく、何かを達成した時、ギャンブルを行っている時などにも分泌されますが、特徴としては刺激への耐性がついてしまうということがあります。刺激に慣れてしまうということです。

神経伝達物質はシナプスを介して伝わっていく

 ギャンブルを例にするとわかりやすいですが、最初は1000円のギャンブルでも興奮していたのに、だんだんと興奮が少なくなり、1万円、10万円、100万円、そして100億円を溶かしてしまうということも起こったりします。セックスにおいてもドーパミンの刺激を求め続けると、もっともっとと強い刺激、アブノーマルなセックス、薬物の使用などにいきついてしまうこともありますので、ドーパミンを求めすぎることは危険であることは知っておいた方がいいでしょう。

 一方で、タントラセラピーや瞑想中に現れるオーガズム、多幸感はオキシトシンという物質の作用になります(他の神経伝達物質やホルモンも働いています)。オキシトシンは幸せホルモンとも呼ばれ、ゆったりとした多幸感を味わうことができます。食事をしている時、楽しくおしゃべりをしている時、ハグをしたりスキンシップをしている時、赤ちゃんに母乳をあげている時などにも分泌されます。

 タントラセラピーでは子宮あたりに手を添えていますが、子宮の刺激は陰部神経や脊髄を通らずに、迷走神経という内臓に網の目のように張り巡らされた神経を通って、直接、脳に到達するということがわかっています。

 オキシトシンの特徴としては、30分から1時間と長く多幸感が続くこと、また刺激への耐性は少ないので、ドーパミンのように強い刺激を求めていくということはありません。お母さんが赤ちゃんに授乳をしている際にはお母さんと赤ちゃんとの境界はなくなるような感覚があるそうですが、これはまさに自分と他者との境界がなくなったり、宇宙との一体感を感じたりという状態ではないかと考えます。

 また、男性と比べて女性には各臓器に張り巡らされている神経の数も多いということもわかってきましたが、男性よりも女性の方が施術による効果が高いのはこのことも原因ではないかと考えています。

タントラセラピーの実践1 心構え

 動画を見ていただくと、人によっては僕が手を置いてすぐに女性への反応が見られるものが多くありますが、これによって誤解を招いてしまっているかもしれません。動画に出ていただいている女性は、初対面の方もいらっしゃいますが、何度か施術を受けていただいて撮影にご協力いただいた方が大半です。また、初対面の方も事前に施術を行なった上で動画を撮影しています。

 つまりは、すでに第1チャクラ、第2チャクラのエネルギーは起きている状態、またチャクラの通り道もスムーズな状態であります。

 現在は、僕自身はご紹介や講座以外で初めての女性に施術をするというはあまりありませんが、初めての場合は動画を見ていただいて、ある程度ご理解いただいた上で来ていただいています。またご自身がご興味があって来られる方なので、マインドがオープンになっている状態です。

 逆に難しいケースは、カップルの男性から相談があって一緒に参加していただいたけれど女性はそんなに乗り気ではないというケースです。こういった場合は、他の方の施術を見ていただいたり、お話をするだけで信頼関係ができてからゆっくりと施術を行なっていくという方法をとります。

 また、くれぐれも勘違いしないでいただきたいことは

「イカせる(オーガズム)ことが目的ではない」ということです。

 そもそも、イカすという発想自体が間違っていて、セラピストが行なっているのは女性のエネギーが呼び起こされるのを待つ。女性のエネルギーを自分のエネルギーと同調させていくということで、セラピストが何かをしているというわけではないのです。

 ですから、タントラセラピーをマスターするということはテクニックを覚えるということではありません。メカニズムを知ることは有効ですが、実践の中で感覚を掴んでいくということが重要です。

タントラセラピーの実践2 事前準備

 タントラセラピーでは女性にリラックスしてもらうということが重要です。ご自身のパートナーであれば大丈夫ですが、セラピストとしてクライアントへの施術を行う場合、特に初対面の方への施術を行う場合は、女性は緊張しています。

 女性に安心していただくために

・落ち着ける空間
 部屋は明るいと脳が覚醒してしまうのでダメですが、真っ暗でも不安になります。間接照明か、ろうそくの炎などでも落ち着いた空間を演出することができます。また、清潔であることは最も重要です。アロマなどで香りを出すことでリラックスすることもできます。

・自分を清潔に
 女性と近い距離で接しますが、不潔であることは嫌がられますし、嫌悪感を持った状態ではリラックスしてもらうことなどできません。僕自身は、施術前に時間があればゆっくりお風呂に浸かります。これによって自分もリラックスすることができるからです。爪は手入れして、ひげも剃っておきしょう。

・コミュニケーションをとっておく
 施術を始める際に初対面という状態ではなく、メールやLINE、電話などで事前にコミュニケーションをとっておくと当日はスムーズに施術することができます。不安なところがあれば、事前に説明をしておくことが重要です。

タントラセラピーの実践3 施術の流れ

 初対面の方へ行う場合の施術の流れついて説明します。リピートの方や、パートナーと行う場合は、いきなり施術から初めても構いません。

・施術内容の説明、カウンセリング 30分程度
 初めての方の場合には、施術の内容について動画も用いながら説明を行います。どんなことをされるのかわからないという状態だと、リラックスすることができません。この際に、タントラセラピーで行う呼吸法についても説明と練習をしておきます。


 また、クライアントさんの状況や悩みについても聞いておくことも重要です。しかし、尋問のようになってはいけません。楽しく会話をすることです。会話からオキシトシンの分泌は始まっています。

・軽いマッサージ 10分程度
 まずは、リラックスしてもらうためにマッサージをします。着衣のままで行います。アクセサリーやベルトなどをつけていらっしゃる方は外してもらいまししょう。うつ伏せになってもらって、腰、背中、首などのマッサージを行います。化粧崩れが気になる方もいらっしゃいますので、顔に敷く用に清潔なタオルを用意しておくといいでしょう。


 腰骨の辺りから、脊柱起立筋に沿ってマッサージをしていきます。下から上へのエネルギーが昇っていくことをイメージしながらマッサージをします。

・仰向けになる
 仰向けになって寝転んでもらいます。枕はなくてもいいですし、あっても低い枕を用います。右利きの場合は、女性の頭の方に左手がくるようにして胡座をかいて座ります。女性の右手をセラピストの左手で軽く握り、セラピストの右手はおへそから指2、3本分下の辺りにおきます。


 この時に、右手を決して押さえつけないでください。動画では押さえつけているようにも見えますが、手を置いているだけです。

・第1の呼吸 腹式呼吸
 まず、初めての呼吸は腹式呼吸です。普段は息を吸うときは胸が大きくなりますが、お腹を膨らませる意識を持つことで横隔膜が下がり、より深い呼吸ができるようになります。


 鼻から吸って、吐くのは鼻でも口でもどちらでもいいです。吸う息よりも吐く息を長くするのがポイントです。吐いている時に体が緩んでいきます。


 最初は、セラピストが「吸って、入って」と誘導していきますが、クライアントがリラックスしてくれば誘導をやめて、自分もクライアントの呼吸に合わせていきます。これにより自分も同調してリラックしていけます。


 セラピストはクライアントの観察を行います。顔の表情を見れば緊張状態がわかります。最初は緊張していますので、口元がこわばっています。リラックスしてくると、口元が緩み、口がポワッと開いてきたりします。目を見ても緊張状態がわかります。目は閉じてもらっていますが、目を閉じていても目玉がキョロキョロしている状態は緊張しています。


 足がモゾモゾしたり、手がモゾモゾしたりということもありますが、この時はまだ覚醒状態ですが、自分がリラックスできる体勢を探しています。


 その他にも人によって、また体調によっても変化は様々ですので、とことん観察することが大切です。

・第2の呼吸 火の呼吸
 腹式呼吸を2、3分やった後は、火の呼吸を行います。これは、腹式呼吸を早めたものになります。1分間に60〜100回くらいの呼吸を行ってもらいます。ポイントとしては、吐く息を強く早くすることです。人間の体は息を吐けば勝手に吸うようにできています。
 あまりやりすぎてもいけませんが、30秒くらい続けると、頭が少しボーとするくらいがいいです。

・第3の呼吸 感情の呼吸
 腹式呼吸と同じように深く息を吸い、吐く時に声を出してもらいます。気持ちいい声を出してもらいます。お風呂に入って出てくる声でもいいですし、オーガズムを感じたい場合は一番気持ちよかったセックスのことを思い浮かべて声を出してもらいます。
 初めはうまく声が出ないこともありますし、恥ずかしい思いをします。しかし、恥ずかしくて正解です。恥ずかしいという感情が、他の余計なことを考えることをやめさせてくれます。

・観察しながら待つ
 ここからは、セラピスト側から何かをするということはありません。顔の表情、息遣い、体の動き、手から伝わってくる感覚を観察します。

施術中に観察するポイント

・声に感情が入っているか
 最初はぎこちなかった声に、段々と感情が入ってくることがあります。
・お腹が鳴る
 お腹が空いた時のようにグ〜と音を立てたりします。恥ずかしがられる方が多いですが、内蔵が動き始めたということです。
・子宮が動く
 子宮の上に手を置いていますが、子宮が上に上がったり、下に下がったり、動きが出てきます。
・腹筋の収縮
 腹筋が、急にビクッと収縮したり、またはギュ〜と締まったりします。これはかなり良い傾向です。
・口元が緩み、開いてくる
・背中が反ってくる
 これは、オーガズム的な快感が近い状況です。オーガズムを感じる際には、背中を反ったり、足がピンとなる方が多いです。

 以上のような反応を見ながら、セラピストは何をするかというと

何もしません。

 これが、実は一番難しいことかもしれません。何かしたくなるものですが、クライアントの反応に合わせて何かをしようとすると、多くの場合がうまくいきません。

 これは通常のセックスでも同じなのですが、例えばクンニをしている時に、女性が反応をし始めると、動きを早くしたり、バリュエーションを加えようとする人が多いと思います。しかし、それは逆効果です。女性は、「いやいや、今の続けてくれたらいいのに。集中できない」と思っています。

 女性の興奮というものは刺激に対して緩やかに上がっていきます。反応が起こり始めるまでにはタイムラグがあります。長ければ数十分のタイムラグがあると考えてください。良い反応が見られたということは、これまでの数分、数十分やってきたことが効果があったということです。それを、バリエーションを加えるということは、良い結果を招くこともありますが、悪い結果を招くこともあるということです。

 相手のことをよくわかっている、隅からすみまで知っているという状態であれば、変化することもありますが、初めての人に、変化をすることはナンセンスです。

施術中に考えていること

 施術中には何を考えているかというと、一番良いのは何も考えないことで、セラピストもリラックス状態で、シータ波が出るような深い瞑想のような状態になれば、セラピストとクライアントのエネルギーは一緒になって上昇していき、素晴らしい結果がもたらされます。

 とは言え、セラピストが毎回、深い瞑想状態に入れるかというとそんなことはありません。特に最初のうちはセラピストも緊張するでしょう。

 一番だめなことは、「イカせてやる」と思うことです。この気配は伝わります。猟師も、殺気を持って山に入ると獣に出会わなくなるそうですが、セラピストが「イカせてやる」と思っていれば、その意識はクンダリニーを呼び起こすに邪魔でしかありません。

 さらには、何かしてやろうと思っていれば、クライアントの反応に合わせて、何かしたくなります。これがマイナスであることは前述した通りです。

 タントラセラピーの重要なこところは、オーガズムが起こることを目的としないことです。オーガズムも一つの反応にすぎません。眠っているような感じでも、すごく深く心地よさを感じていただいている場合もあります。

 クライアントに心地よくなってもらいたい、日頃の疲れ、ストレスを癒したい、そんな風な愛を持って接していれば、自分の瞑想状態も深まり、自ずとクライアントにも良い結果をもたらします。

 最後までお読みいただきありがとうございます。タントラセラピーについてもっと詳しく学んでみたい、体験してみたいという方は下記より講座についてご覧ください。

各種講座

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