自律神経を整えるには呼吸から
自立神経ってそもそも何?
ヨガではいろんなポーズをとったり、瞑想では座禅を組んだりしていて、見た目を真似しがちですが、一番重要なのは呼吸です。呼吸の話をする前に、よく聞くけど実はなんとなくしかわからない、自律神経についてお話します。
普段、私たちが無意識に行っている呼吸は自律神経がコントロールしています。自律神経とは、心臓、肺、胃、腸などの臓器、目や舌などの全身のほとんどの器官を支配しています。運動神経や感覚神経とは違い、脳から意識的な命令を出すことはできません。無意識に呼吸したり、心臓が鼓動したり、胃や腸が消化したりするのは自律神経の働きによるものです。
自律神経は交感神経と副交感神経とに分かれます。心臓の拍動を増加させるのは交感神経、拍動を抑えるのが副交感神経というように相反する動きをします。交感神経の中枢は脊髄にあり、脊髄の両側に交感神経幹が走っており、それが各臓器に分かれていきます。一方で副交感神経は後頭部あたりにある脳幹と、仙骨あたりにある仙髄などから、迷走神経として腹部内臓などに分布しています。
交感神経と副交感神経のバランスが重要
交感神経、副交感神経ともに人間が生きていくためにはそのバランスが重要でした。しかし、現代社会においては交感神経を使うことが多くなりすぎています。人間関係の悩みや不安、仕事のプレッシャーにより交感神経を使う時間が長くなります。また、スマホが普及したことも大きな原因だと考えます。リラックスする時間にスマホを見てしまったり、寝る前など本来は副交感神経が優位にならなければいけない時にも交感神経が優位になってしまいます。
このように交感神経を使い続けると、めまい、耳鳴り、頭痛、疲労感、不眠、胸の痛みなどあらゆる症状が出てしまいます。原因がわからない体調の悪化などは自律神経が関係していることも多くあります。
自立神経のバランスを整えるための呼吸法
交換神経優位の状況をリセットするために、腹式呼吸が有効です。普段、私たちが無意識に行っている呼吸は胸式呼吸で交感神経を刺激しやすくなります。腹式呼吸では息を吸う時にお腹を膨らませ、吐く時にゆっくりと10秒くらいかけて吐きます。鼻から吸って、口から吐くという腹式呼吸が多いですが、慣れていない方は鼻から吸って口から吐くということを意識してしまうと交感神経が働いてしまいます。無意識にできるようになればよいですが、僕のおすすめは口を少しだけ半開きにすることです。半開き状態で勝手に筋肉の緊張状態が緩みます。
普段から定期的に腹式呼吸を行うことで、自律神経の乱れを整えることができます。タントラセラピー(タントリックヒーリング・子宮ヒーリング)でも、腹式呼吸やその他の呼吸を活用して、脳をリラックス状態から半覚醒状態に持っていきます。毎日セルフで行う腹式呼吸が毎日のお掃除だとすると、タントラセラピーの施術は大掃除のようなものです。
腹式呼吸についてもっと知りたい方知りたいかたは「腹式呼吸 誰でもできる超簡単な実践方法」も合わせてご覧ください。