自律神経を整える「クンバカ呼吸法」
クンバカ呼吸法
ヨガにはいくつかの呼吸法があります。その呼吸法の1つである「クンバカ呼吸法」について説明します。クンバカとは息を止めるということなのですが、息を止めることによって脳への酸素が枯渇して、余計なことを考えなくしてくれます。
脳みそは体の2%くらいの大きさや重量しかないのですが、エネルギーの20%は脳で消費されています。考え事をしたり、悩み事があると、脳はたくさんのエネルギーや酸素が必要となります。一方でこのようにストレスのかかった状態では呼吸が浅くなって十分な酸素が取り込めないという悪循環が起こってしまいます。
クンバカ呼吸法を行うことで、脳が余計なエネルギーを使わなくなり、また一回一回の呼吸が深くなり、副交感神経が働き安くなりストレスが軽減するという効果もあります。初めは呼吸に意識を向けるということを考えているのですが、だんだんと無意識においても同じような呼吸ができている状態になります。
クンバカ呼吸法の準備
一番おすすめの体勢は、ヨガの蓮華座です。あぐらのようですが、両方の足が下腹に当たるように組みます。蓮華座が苦しくて背筋が伸びないようでしたら、あぐらでも構いません。仰向けに寝ている体勢でも大丈夫です。
1:4:2の呼吸法
息を吸う時間を1としたら、止める時間を4、吐く時間を2にします。初めは3秒:12秒:6秒くらいで始めるのといいでしょう。これは、何回も続けます。慣れてきたら、4秒:16秒:8秒と秒数を上げていきます。8秒:32秒:16秒だと一回の呼吸に1分近くかかりますが、最初は10分呼吸くらいでギブアップしてしまうのではないかと思います。繰り返し練習することが必要です。
決して無理はしないでください。息を止める長さが長ければよいというものでもありません。呼吸に意識を向けることによって、自律神経を整えていくことが目的です。