「タントラ」とは、人間の心と身体、感覚や意識を一体のものとして扱い、日常の体験を通して生命の本質に気づいていくための、古代インドに伝わる実践的な思想体系です。「タントラセラピー」は、タントラを思想や実践、体験を活用し、現代社会に生きる人々が抱える、心や体の悩みを改善できないかと考えてできたものです。

 古代の思想だけでなく、スピリチュアルなもの、科学的な見地も取り入れながら、これまで2000名を超える方々への施術を通じて改善を続けてきました。これからも、その姿勢は変わらずに活動を続けていきますが、現段階での全てを「タントラセラピー実践の書」として公開します。

目次

第1章 はじめに

自己紹介

 はじめまして、天蔵と申します。タントラセラピーという施術を体系化し、講座や個人セッション、セラピストの養成などを行なっています。動画では、お面を被っているので怖いと思われていますが、ほとんどの人に、素顔は可愛いと言われています。講座などでは、お面は被っていないので、ぜひお気軽に遊びに来てください。

 タントラセラピーの詳しい説明は本編で行いますので、「はじめに」では天蔵がどのような想いでタントラセラピーの施術を構築し、何のためにタントラセラピーを行っているのかについてお伝えします。

 本書にたどりつく前に、YouTubeやInstagramなどでタントラセラピーの動画をご覧になって頂いている方が多いと思います。でも実は、この動画で誤解を与えてしまっていることもあるかと思います。ごめんなさい。まだ見られていない方は、こちらからどうぞ

※ごめんなさい、YouTube バンされてました。また作ります。

 動画を見ていただくと、女性がオーガズムを感じているような反応や、海老反りになったりしているものが多くあります。これらの動画を見て、タントラとは女性が気持ちよくなるもの、女性をイカせるテクニックであると思われている方も、多くいらっしゃるかと思います。実は、それは誤解で、タントラセラピーはテクニックではなく、瞑想のようなものだと考えています。

 オーガズムを感じる女性がたくさんいらっしゃることは事実ではありますが、タントラセラピーではセラピストがすごいテクニックを用いたり、エネルギーを注入して女性をオーガズムに導いているわけではありません。また、オーガズムを感じることを目的としているわけでもありません。

 「なんだ、テクニックを身につけたかったのに」とガッカリされた方、ちょっと待ってください。多分、あなたが想像しているより数段すごいことが起こります。イカせるとか、そんな小さいことにはこだわらず、ぜひパートナーでもいいし、たくさんの方でもいいし、そして自分自身でも、この未知の領域を体感していただきたいです。

 タントラセラピーでは、オーガズムを感じる人もいれば、泣く人もいれば、怒る人もいますし、笑う人もいます。体が震えたり、アクロバティックな動きをする人もいます。目に見える反応以外にも、体がポカポカしたり、お腹がグルグル〜と鳴ったりということは、ほとんどの人が体験します。また、自分では認識できなくても、体にはあらゆる変化が起こります。

 これらの変化は、セラピストがクライアントさんに何かをしているわけではないと考えています。クライアントさんが本来持っている力が発揮された結果として起こっているだけです。

 ですから、天蔵はタントラセラピーについて説明して、お伝えしていますが、天蔵自身がすごい力を持っているというわけではありません。神様に選ばれたわけでもありません。普通のおじさんです。だからこそ、誰にでもできるようになると考えています。

すべての生き物が持つ力「自己治癒力」

 私たち人間、生き物には自分で自分の体や心を治す力が備わっています。自己治癒力(ホメオパシー)と言います。しかし、現代社会に生きるほとんどの人が、その力を使えなくなくなっています。この自己治癒力を呼び起こすということがタントラセラピーで行っていることで、宗教でも、魔法でもありません。誰もが本来は持っている力です。

 誰でも持っている力なのですが、現代人の多くは、この力を使えなくなってしまっています。昔の人はもっと使えていました。原始時代などはみんな使えていたでしょうし、日本では江戸時代なんかでも、ほとんどの人がわかっていたと思います。

 しかし、現代化、近代化が進んでいき、日本では欧米化も進みました。そんな中で、本来持っていた体の使い方も忘れてしまいましたし、現代ではスピリチュアルだと言われる精神的なものも信じなくなくなる人が増えました。科学的に解明されていないものがたくさんあるのに、科学が全てだと思い込み、本来の力をないものとしてしまっています。すごくもったいないことですよね。

 本書では、タントラについて、タントラセラピーについて、感覚的・スピリチュアル的な視点、論理的・科学的な視点を組み合わせて、誰にでも理解いただけるように説明をしております。

 また、「実践の書」としたのは、読むだけではなく、ぜひご自身の体で体験していただきたいと思っているからです。誰もが本来持っている力ですので、誰でもできるようになりますし、自分自身で解放していくということもできます。

 天蔵は指導者ではありません。みなさんと一緒に、考え、実践して探求者です。ぜひ一緒に、取り組んでいきましょう。

第2章 タントラについて

タントラとは


 タントラセラピーはヨガをベースとする「タントラ」という言葉と、治療法・心理療法といった意味の「セラピー」を組み合わせて、天蔵が作った造語です。「セラピー」は、そこそこ一般的な言葉かなと思います。ヒーリングという言葉も似たような意味で使われます。

 では「タントラ」ってなんだということですが、これは、どうしても説明が長くなってしまいます。できるだけ噛み砕いてわかりやすく説明しますのでお付き合いください。

 「タントラ」とは古代インドの言葉であるサンスクリット語の言葉です。サンスクリット語は日本では梵語(ぼんご)といいます(梵字は聞いたことがあるかもしれません)。

 「タントラ」は、「タン」と「トラ」が組み合わされたものだと考えられます。サンスクリット語では同じ音で複数の意味を表すことが多いですが、「タン」は広げる、伸ばすという意味で使われます。「トラ」は使われ方がたくさんあるのですが、方法、道具と行った意味合いもあれば、守る、解放といった意味もあります。※「トラ」の意味は他にもたくさんあります。

 この、「タン」と「トラ」を組み合わせた「タントラ」という言葉は、天蔵の創造ですが「解放の術」のような意味で生まれたのではないかと天蔵は考えています。

 しかし、言葉というのは時を経るごとに使われ方、そのニュアンスは変わってきます。現在、「タントラ」という言葉はがどんなところで使われているかというと、ヒンドゥー教の経典群を表すものとしても使われています。

 「スートラ」という言葉は聞いたことがある人がいるかと思います。「スートラ」もヒンドゥー教の経典群を表すもので、「ヨガスートラ」「カーマスートラ」と言ったものが有名です。聞いたことありますか?(カーマスートラについては補足で説明しています)

 「スートラ」も「タントラ」もヒンドゥー教の経典群を表しますが、大まかに説明すると、「スートラ」が教科書的に学ぶもの、「タントラ」は感覚的に師から学ぶものです。

補足 カーマスートラ

 「カーマスートラ」は4世紀から5世紀に書かれた書物です。7部35章からなり、性愛について書かれています。第2部では、性行為についての具体的なノウハウまで書かれてあります。目次は、接吻、前戯、性的絶頂、88種の性交体位、オーラルセックス、スパンキング、変態性欲、三人婚(3P)など、現代人も興味がある内容です。「カーマスートラ」で検索すると、色々な書籍が出てきます。興味のある方は検索してみてください。

大人気のシヴァ神

 ヒンドゥー教には3つの大切な神様がいます。創造の神ブラフマー、維持の神ヴィシュヌ、破壊の神シヴァ。等しく大切な存在ですが、客観的に見てもシヴァ神は人気があります。多分、かっこいいからです。 シヴァ神には奥さんがいますが、シヴァの奥さんを「シャクティ」と言います。シャクティは名前ではなく、シヴァの奥さんという存在を表すもので、パールヴァティー、サティー、カーリー、ドゥルガー、などの神様がいます。奥さんが複数いるという考え方と、全てはパールヴァティーの化身であるという考え方があります。

 ちなみにシヴァ神とパールヴァティーの子供は象の顔をしたガネーシャです。ガネーシャがなぜ象の顔をしているのかというと、シヴァ神に首をスパッと切られたからです。この辺りは、面白い神話があるので、ぜひご自分で検索してみてください。

シャクティ派

 ヒンドゥー教の中に、シヴァ神妃であるシャクティを崇める宗派があり、シャクティ派、シャークタ派と呼ばれています。そして、このシャクティ派の経典群を「タントラ」と呼びます。これが狭義の意味での「タントラ」です。

 子宮にある第2チャクラのエネルギーもシャクティといいます。白い蛇が3回半、とぐろを巻いて眠っていると言われています。普段は眠っているこのエネルギーですが、これが起きてきて、駆け上がり、頭頂にある第7チャクラでシヴァと出会うということがタントラの経典群には書かれてます。チャクラについては後の章で詳しく説明します。

タントラ哲学

 「タントラ」という言葉はもっと広い意味でも使われることがあります。それは、生き方、在り方としての「タントラ」です。 タントラ哲学とも言ったりします。これは、すごく重要な考え方で、現代社会にもすごく必要なものだと考えています。
 
タントラ哲学で重要なことを、ものすごく簡単に言うと

・全てをニュートラルに捉える
・ジャッジをしない

 多くの宗教や教えでは、清く正しいことが良いことですよ。エゴや嫉妬、醜いことはダメなことですよ。清く正しく生きましょう。と教えられていますよね。

 しかし、タントラの哲学は違う考え方をします。全てをニュートラルに捉え、良い悪いというジャッジをしないのがタントラ哲学です。

 清く正しいところもありますよね〜、エゴもありますよ、嫉妬もありますよね〜。

性をネガティブに捉える現代社会

 タントラでは性や性欲というものについても、いけないもの、恥ずかしいものとはしていなくて、「ありますよね〜」と捉えています。しかし、世間では性を恥ずかしいこと、いけないことと、ネガティブに捉えています。

 世間では性をネガティブに取り扱っているので、性についてニュートラルに取り扱い、オープンに発信をしたりすると、「タントラって性のことをするやばいやつでしょ」といった誤解も生まれてしまっています。本当は性だけではなく、あらゆることをニュートラルに取り扱っているだけなのですが。ただ、現代人が性についてこじれてしまっているのも仕方のないことです。

 本来は、本能的に強い興味や欲求があるはずの性について、小さい頃から、なかったことのようにされたり、恥ずかしいことだよと教えられたりして、近づくことができません。芸能人の不倫や、近所の誰々さんの噂話をしてしまうのも、本当は自分自身の隠された欲求が満たされていないことが原因です。あなたはどうですか? 

タントラセラピーで起こること

 タントラセラピーではクライアントさんにさまざまな反応が起こります。体がポカポカする、お腹が鳴るといったことはほとんどの人で起こります。

 お腹が鳴ると恥ずかしいと思うかもしれませんが、体の健康的な反応です。私たちは、リラックスしてくると副交感神経の働きが活発になります。副交感神経は、消化・吸収・代謝などの機能を担っていますので、副交感神経の働きが活発になると腸が動き出します。

 オーガズムを感じる、気持ち良いという反応は女性の場合だと7割くらいの方はすぐに感じることができます(男性の場合は、もっと少ないのですが、これについては別の章でまとめます)。

 オーガズムと言っても、普段感じているイクっというものとは少し違い、恍惚感(こうこつかん)、ゆったりとした幸福感といったものです。

 泣く人もいます。2、3割くらいの方は初回の施術で泣きます。怒る人、笑う人というものも、そんなに多くありませんがいらっしゃいます。咳がとまらないということもあります。体が勝手に動き出すということもあります。

 これらの反応は、セラピストの力によって起こっているものではありません。全て、クライアントさんの自己治癒力、自分で自分の体や心を治そうとする力が発揮された結果です。

 体というのは素晴らしいもので、その時の自分に必要なことを起こしてくれます。だから、すごく痙攣しているような人が解放度が高くて素晴らしいということもありませんし、気持ちよくなりたいと思ってきても咳が出るといったこともあります。 

大切なのは感謝すること

 大切なことは、体が起こしてくれることを、ただただ感謝して受け入れるということです。ジャッジをせずに、いまここに目を向けます。そうすると、体は、その時の自分にとって必要なことを起こしてくれます。本来はすごい力を持っています。

 でも、そのすごい力を自分で押さえつけてしまっています。だから、押さえつけているものをどければ、自己治癒力は勝手に呼び起こされていきます。

 性というものは恥ずかしいことだと押さえつけている。押さえつけているものを取り除けば、性の喜びが溢れてきます。

 「泣いちゃダメだ」「怒っちゃダメだ」と感情を押さえつけている。押さえつけているものをどければ感情が出てきます。

 言いたいことを言えずに押さえつけている、これをどければ咳が出たり、唸り声が出たりもします。筋肉も押さえつけています。取り除けば体が勝手に動き出します。

比べない

 タントラセラピーの動画を見ると、海老反りになっている人や、激しく泣いている人がいます。でも、比べることは必要ありません。

 少し説明しておきますと、激しく反応する方が、YouTubeでもInstagramでも再生数が伸びます。だから、そんな動画を見る人が多くなります。正直に言いますと、天蔵も動画映えをするように、反応を激しくしようとしている部分もあります。ごめんなさい。

 でも、激しく反応しているからすごい、解放度が高い、その施術が良かった、セラピストがすごいということは全くありません。

 目に見えて起こることは、目的ではありません。解放していった結果として起こっている現象です。動画の誰かと比べる必要もなければ、自分の理想とも比べる必要もありません。

セラピストの役割

 自分で押さえつけているだけですので、それをどければいいだけです。セラピストの役割はこれを取り除くことなのですが、セラピストが取り除くというものでもないと考えています。押さえ付けているのは自分ですから、取り除くのもクライアントさん自身です。

 セラピストの役割は、ここでだったら全部出していいんだよ〜という、安心できる環境を作るということです。そうすれば、クライアントさんの自己治癒力が発揮されます。

 例えるなら、熱を出した子供を介抱しているお母さんみたいなものです。自分は何もすることができないけど、よくなってほしいと思って抱きしめる。そして、その強い想いというのは、何らかの形で作用しています。科学では未だ解明されていないけど、100%あります。

宇宙とつながる

 「宇宙とつながる」と言ったりもしますが、私たちの体は、もうすでに宇宙のようなものです。宇宙のように高次元な存在である体と、高次元の宇宙が、それではなぜ繋がっていないのか。

 これは僕たちの思考が邪魔をするからです。ほとんどの人の思考は3次元です。せっかくの高次元なものも、3次元のフィルターを通れば3次元にしかなりません。この3次元のフィルターがなければ、すぐに繋がることができます。元々繋がっていたんですから。

7つのチャクラ

 タントラセラピーの施術中に起こる、オーガズムを感じるような反応や、泣いたり、怒ったり、咳が出たり、といった反応。これは、チャクラが関係しています。というか、本当は逆で、昔のインドの先人が、「色々なことが起こるね」、「ここにポイントがありそうだ」、ということをチャクラという概念を使ってまとめてくれました。体について、敏感な感覚を持っている人であれば、チャクラの説明を聞いて、「そうそう」と思うかもしれません。

 ここでは、「チャクラ」についての一般的な説明を行います。「チャクラ」という言葉もサンスクリット語です。車輪、円盤、など回転するものを意味しています。ヨガの概念では、「チャクラ」はエネルギーそのものを表すこともあれば、エネルギーの通り道や、エネルギーが出入りしたり、溜まりやすい場所を指したりもします。

 人間の体には、7つのチャクラがあり、骨盤の底にある第1チャクラから、頭頂部にある第7チャクラまで一直線に並んでいます。それぞれのチャクラには特徴があり、チャクラの意味やその整え方も違っていますので、一つずつ見ていきましょう。

第1チャクラ ムーラダーラチャクラ ルートチャクラ

場所:脊髄の基底部、会陰部、肛門と性器の間

 英語ではルートチャクラですが、ルートとは根っこです。大地にしっかりと根を張った、安定した状態を表します。第1チャクラが整っていると、落ち着いた安定感があります。整っていないと、不安定な状態になります。

 第1チャクラを整えるためには、自然に触れたり、ガーデニングなど土と触れ合うこと、また裸足で歩くことなども有効です。

第2チャクラ スワディシュターナチャクラ

場所:子宮、丹田

 スワディシュターナとは「自らの住処」という意味で、クンダリニー(性のエネルギー)はもともとはここにあったとも考えられています。ヨガでは白い蛇が3回半とぐろを巻いた状態で眠っていると考えられています。タントラセラピーでは、蛇が起きてきて、頭頂まで上がっていくということを施術の中で感じていただけます。

 このエネルギーは性のエネルギーでもありますが、生(生命)のエネルギーでもあります。第2チャクラを整えるためには、腹式呼吸や、タントラセラピーでも使う火の呼吸、丹田呼吸などが効果的です。下腹に力を入れたり、体幹が必要なバランスをとるような運動も有効です。

 第2チャクラにエネルギーが眠っているというのはインド人だけが気づいていたわけはありません。私たち日本人も気づいていました。武道などではおへその下の丹田に力を入れることが重要であると考えています。

第3チャクラ マニプーラチャクラ

場所:みぞおち

 マニプーラとは宝珠の都市という意味があり、体の中心でもあり、エネルギーの方向性を決めます。自己受容、自己肯定などに関係します。自分を認めることができていると第1、第2チャクラからのエネルギーをスッと上げることができますが、整っていないとシャットダウンしてしまいます。

 第3チャクラを整えるためには、感謝をすることです。日々起こることに感謝、特に自分の体にも感謝です。心臓が休みなく動いていることも当たり前ではありません。

 また、火も第3チャクラには重要だと考えられています。焚き火をしたり、火を見つめながら行う「トラタック瞑想」などがおすすめです。

第4チャクラ アナハタチャクラ ハートチャクラ

場所:心臓あたり

 愛情や思いやりに関するチャクラです。第4チャクラが詰まると、自分や他者に対して、愛情を持つことができなくなってしまいます。第4チャクラの詰まりを取るためには、感謝し、許すこと。自分も他者も許します。タントラセラピーなどのセッションでは第4チャクラの詰まりが取れて感情が出てくることが多くあります。

 また、猫背になったり、巻き肩になっていると、チャクラも詰まりやすくなります。呼吸も浅くなってしまうので、良いことがありません。気づいたら、胸を張る、深い呼吸をするということを心がけてください。

 第4チャクラにはあらゆる感情が詰まっていきます。現代社会に生きている中で、特に人と関わると第4チャクラは多かれ少なかれ、詰まります。しかし、大きなゴミを詰まらせてしまうのか、小さなほこりを詰まらせるのかは思考の癖によります。

補足 心のゴミを大きくする人しない人

 第4チャクラにはあらゆる感情が詰まっていきます。泣きたいのに泣かなかった、怒りたいのに怒らなかった、笑いたいのに笑わなかった。そうすると、その感情は消えてなくなるわけではなく、第4チャクラの詰まりとなります。

 人間関係によって詰まることが多いのですが、現代社会で生活していて、全く人と関わらないということは難しいです。誰かに何かを言われた、誰かにこんなことをされた、そんな風にして心のゴミは溜まっていきます。

 しかし、誰かに言われた言葉、された事が詰まるわけではありません。誰かに言われたことに対する自分の心の反応、誰かに何かされたことによる自分の心の反応がゴミとなります。

 同じことを言われても、みんなが同じように詰まらせるわけではありません。何かを言われて、ちょっとイラっとしたけど忘れちゃった、というくらいなら小さなほ埃程度のものです。

 しかし、何かを言われた際に、あの人はいつもそうだ、あの時もそうだった。私はこんなに頑張っているのになんでわかってくれないんだ。お母さんもそうだった、お姉ちゃんばっかり・・・・。と、心のゴミを大きくする人は、自分で感情の連鎖を起こしていくわけです。

 心のゴミを大きくしないためには、感情の連鎖を少なくすればいいです。そのためには瞑想がおすすめです。瞑想の中でも、ヴィパッサナー瞑想(観察の瞑想)が一番おすすめ。

 ヨガ哲学では、自分とはこの肉体ではないと考えています。また、思考や感情も、自分ではないと考えています。じゃあ、自分ってどこにあるの?それはこの心を、もう一段高い視点から見ている存在です。これを、アートマン、真我、プルシャ、と呼んでいます。

 この心が自分だと、心が揺れ動くと自分も動いてしまいます。自分も動くので、心が動いているということに気づきません。一方で、自分がもう一段高い視点にいて見つめている存在であると、揺れ動いている心に気づくことができます。

 気づいたらどうしたらいいの?「静まれ〜」と念じればいいのかというと、そうではないんです。静まれと思うのも、新たな感情の連鎖です。「動いているな〜」と気づくだけでいいのです。気づけば、いつの間にか収まっているものです。

第5チャクラ ヴィシュッダチャクラ スロートチャクラ

場所:のど

 のどは声を発するだけでなく、体と頭をつないでいる重要な部分です。第5チャクラは言いたいことが言えていないと詰まることが多くあります。

 立場上、言いたいことが言えない。声が小さい人もよく詰まらせます。声が小さいと何かを言っても、相手に聞き返されることが多くなります。聞き返されると、否定されているのかもと思って、言うのをやめておこうとなったりするわけです。

 タントラセラピーなどで第5チャクラの詰まりが取れると、咳が出たらい、唸り声が出たりします。また、楽しく会話をする、思いっきり歌う、マントラ(真言)を唱える、なども有効です。

第6チャクラ アジュナーチャクラ

場所:眉間

 第3の目とも言われています。直感力や洞察力、また創造力などにも関係します。シヴァ神にも眉間に目がありますし、日本の大仏などにも眉間にいぼみたいなものがありますね。実はあれは、いぼではなくて巻き毛らしいです。白毫(びゃくごう)といいます。

 第6チャクラは松果体に関係します。朝、太陽の光を浴びて、夜は部屋の電気は暗めにして、スマホなども触らないようにします。

 また、現代人の課題として松果体の石灰化というものがあります。松果体にカルシウムが沈着することによって機能が衰えてしまいます。石灰化の原因はフッ素だと考えられています。

 どうやってフッ素が体に入るかというと、フッ素加工のフライパンもありますが、多くは歯磨き粉からです。歯磨き粉のキャッチコピーで「歯を再石灰化」と言ったりしていますが、歯を石灰化するだけでなく、松果体まで石灰化してしまいます。虫歯予防にフッ素を塗ったりすることもありますが、やめておいた方がいいと天蔵は考えています。

第7チャクラ サハスラーラチャクラ クラウンチャクラ

場所:頭頂部

 第7チャクラが解放されると、時空を超えたものとつながることができると言われています。エネルギーは下から上に上がっていき、最終的に第7チャクラから放出されます。この状態をヨガではクンダリニー覚醒といったり、仏教では解脱となります。

 第7チャクラを開くためには、第1チャクラから第6チャクラまでをしっかりと開いておく必要があります。日々の瞑想や、神聖な場所、パワースポットの訪問などを行うと活性化が起こること考えられています。

チャクラが開く ってどういうこと

 チャクラがエネルギーの通り道であり、エネルギーが溜まりやすい場所であるということは、ご説明しました。それでは、よく聞く「チャクラが開く」とはどういうことをさしているのでしょうか。

 実は、天蔵は「チャクラが開く」という言葉には感覚的に違和感があります。チャクラが開く・閉じるという言い方をすると、この人は開いている、閉じている、といった0か1かというイメージになるのですが、天蔵はそうは考えていません。

 天蔵の感覚では、チャクラが閉じる、開くという表現よりも、詰まる、通るという方がしっくりきます。会陰の第1チャクラから頭頂部の第7チャクラまで、水道管のようなものがあります。チャクラが詰まっている状態とは、水道管が汚れたり、錆びたりしている状態です。その水道管を綺麗に掃除をすることで、チャクラの通りがよくなります。

 チャクラが通るということを、修行をしてレベルアップをしていくようなものだと捉えている人もいます。「私は第4チャクラまで開いたので、第5チャクラを開けてほしいです」という感じでお願いされることもあります。

 でも、掃除ですから一度掃除をして綺麗になったら、もう放っておいていいというわけではありません。毎日汚れるので、毎日掃除をする。だから、チャクラが開く、チャクラの詰まりをとるというのは、追い求めて手に入れるものではなく、どんどん手放していくプロセスだと考えています。

 実は、僕たちのパイプは元々、ピカピカに綺麗だったんです。赤ちゃんの時は、ピカピカで生まれてきます。しかし、大きくなっていく中で、親から、友人から、社会から、様々な影響を受けて、チャクラの通り道が汚れていったり、詰まってしまったりしていきます。

 それを掃除するのが、タントラセラピーで行っている施術やその他のヒーリングだと考えていただければわかりやすいかと思います。

 気を付けることとして、タントラセラピーを受けるとスッキリとしてチャクラが通りますが、掃除してくれるから汚してもいいわけではありません。普段から、チャクラの通り道が汚れないように、詰まらないように綺麗にしておくことが重要です。

絶対気をつけて クンダリニー症候群

 ヨガやチャクラに興味のある方の中には「クンダリニー覚醒」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。もしかしたら、タントラについて調べるきっかけが「クンダリニー覚醒」に興味があったからという方もいらっしゃるかもしれません。

 クンダリニーとは、第2チャクラに眠るエネルギーです。白い蛇が3回半とぐろを巻いて眠っているというやつです。蛇が起きてきて、だんだんと上昇していき、最後には頭頂部にある第7チャクラ、サハスラーラチャクラまで到達します。第7チャクラまで通ることをヨガではクンダリニー覚醒と呼んでいます。仏教では、解脱や悟りというものだと思います。

クンダリニーが覚醒すると、
・物事の本質が見えるようになる
・多幸感を味わうことができる
・超能力に目覚める
・宇宙とつながることができる
などと言われて、「クンダリニー覚醒」という言葉は、かなり神秘的に使われています。クンダリニー覚醒をするために、数十万円といったプログラムもあったりしますし。スピリチュアルな発信をしている方の中には「クンダリニー覚醒をしました」ということを売りにされている方もいます。

 しかし、天蔵は「クンダリニー覚醒」をあまり神秘的に捉えることは危険だと考えています。「クンダリニー覚醒」を神秘的なものにして信者を洗脳していったのがオウム真理教です。

 「クンダリニー覚醒」を先ほど説明した水道管の話で考えると、時間をかけてゆっくりと掃除をしていってもチャクラは通ります。しかし、ゆっくりと通るようになった人は、「クンダリニー覚醒をしました」という人はあまりいません。クンダリニーが覚醒したことを神秘体験と捉えている人の多くは、一気にチャクラが通るようになった人だと考えます。

 一気に通ると、これまでの自分と比べて大きな変化があるので実感がありますし、気持ち的にはなんでもできるような超能力を手に入れたように感じるかもしれません。

 しかし、これは事故と表裏一体です。一気にチャクラが通るようになって何事もなかった人はいいのですが、フワフワとした感覚が2、3年続いた、涙が止まらなくなった、幻聴が聞こえるようになったといった人もいます。このような症状をクンダリニー症候群と言います。

 クンダリニー症候群は、交通事故や、尻餅をついた時に起こることもあります。第1チャクラでのある会陰部分に下から突き上げるような強い衝撃を受けると、それが原因で一気にチャクラが通ることがあります。チャクラは物理的な働きもします。

 オウム真理教には結跏趺坐(両足を太ももに乗せた胡座)を組んでジャンプするという修行がありました。麻原彰晃が空中浮遊をしているような写真も広まったため、ジャンプをすることで飛べるようになると思われていたのかもしれませんが、実はジャンプしてお尻で着地をすることで会陰に衝撃を与えるという行為です。

 天蔵のタントラセラピーではクンダリニー症候群が起こることがないように、ゆっくりとチャクラを上げることをお伝えしています。

第3章 タントラと科学

科学が全てではない

 さて、第3章ではタントラセラピーで起こっていることを科学的に、論理的に説明をしていきます。しかし、最も重要なこととして科学が全てではないということです。

 科学とは自然現象を実験や観察を用いて論理的に説明したものです。今の科学が全ての現象を解明しているということはありません、どれだけを解明できているのかさえわかりません。

 私たち現代人は科学が全てであるという誤った認識を持つことで、現代科学で説明がつかないものに対して、スピリチュアル、オカルトとしてなかったかのような扱いをしてしまいます。その中で、本来は人類が持っていたさまざまな能力を失ってしまったのだと思います。

科学的に証明された 第3の目

 そのわかりやすい例が第3の目です。

 第6チャクラ、アジューナチャクラには第3の目があると言われていますが、実は科学的にも証明されました。科学的に証明されたのは1950年〜60年ですが、古代インドの人たちは数千年前から気づいており、シヴァ神も眉間に目があります。

 とかげやカエルなどには、眉間に皮膚が薄くなっている部分があります。目のようには見えませんが、これを頭頂眼といい、ここで光を感知しており、まさに目と同じような働きをしています。絶滅した哺乳類の一部にも、頭頂眼の形跡が残っているものもいます。

 私たち人間はどうなったかと言うと、これが脳の奥に引っ込んだと考えられています。その器官を松果体と言います。松ぼっくりのような形をした、豆粒ほどの小さな器官です。その存在は昔からわかっていましたが、その機能について具体的にわかってきてのが1950年〜60年くらいのことです。

 日中、光を浴びると私たちはセロトニンというホルモンが分泌されます。幸せホルモンの一つとも言われています。夜、暗くなるとセロトニンを原料として松果体でメラトニンという物質を作り出し、体をリラックスさせていきます。

 フランスの哲学者であるデカルトは松果体についての研究を1600年代初めに行っています。「我思う、ゆえに我あり」の人です。デカルトは、人間の肉体と精神を分けて考えました。そして、肉体と精神をつなぐものが松果体であるという仮説を立てています。これが正しいのかについては、未だわかっていませんが、松果体が人間のあらゆる器管の中でも重要かつ特殊な役割をしていると言えそうです。


 松果体の機能について詳細がわかったのは1954年。ハーバード大学のキタリーとアルチューレが、それまでの松果体に関するさまざまな研究をまとめた総説を一冊の本にまとめて出版しました。それから、15年くらいで松果体に関する研究が一気に進みました。

 このように、私たちが科学的ではない、スピリチュアルだ、オカルトだとい言っているものもいずれ科学で証明されてくるだろうと思います。科学が全てではないよ、という前提で、この章ではタントラセラピーについて科学的に解説します。

タントラセラピーでの脳波

 私たちは脳に情報を伝えたり、脳から命令を出すときには微弱な電気信号が流れます。その電気信号を計測したものが脳波です。α(アルファ)波、θ(シータ)波という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。脳波の一般的な分類についてはこちらです。

 一般的な脳波として、私たちが起きている時には脳は20〜30Hzくらいのβ(ベータ)波の状態にあります。怒ったり、緊張したりすると、脳波は早くなります。Hz(ヘルツ)とは1秒間に何回振動しているかという数値です。

 リラックスしていくと脳波はゆっくりとなっていき、8Hzを切ると眠りの脳波となります。

 眠りの脳波には2種類あり、4〜8Hzがレム睡眠という浅い眠り、4Hz以下はノンレム睡眠という深い眠りです。人間の眠りは、レム睡眠とノンレム睡眠を約90分周期で繰り返しています。レム睡眠とはREM、Rapid Eye Movementのことで、レム睡眠の時は目を閉じてても眼球がピクピクと動いています。

 スポーツ選手がゾーンに入る、フロー状態という極度に集中した状態のときには8Hz近辺の寝るか寝ないかくらいのゆったりとした脳波です。通常は、試合になると緊張して脳波が早くなりますが、逆にゆったりとしているというのは不思議です。

 野球で、打撃の神様と言われた川上哲治さんが「ボールが止まって見えた」と言ったことは有名です。

 そしてさらにすごい脳波がシータ波です。西洋的にはシータ波の状態では眠っていると考えられていたのですが、東洋の世界ではそうではありませんでした。

 ヨギー(ヨガの瞑想者)や、禅僧は瞑想している状態でもシータ波を出しています。高名な方が物理的な実験に協力したこともあります。

 タントラセラピーは瞑想と同じ状態だと考えています(残念ながら、まだ脳波を計測しながらセッションをしたことはありませんが。天蔵も少しだけ瞑想をします。瞑想で、深い瞑想状態に入ると心地よい感覚に包まれ、1時間くらいがあっという間に過ぎてしまうこともあります。

 瞑想をたくさんしている方は、この状態にすぐに入れるのでしょうが、天蔵のように、ちょっと瞑想しますくらいの人だと、数回そういうことがあったというくらいだと思います。

 しかし、タントラに出会った時、男女のエネルギーを活用することによって、かなり再現性が高く、瞑想と同じような状況になることを感じ、そこから研究・実践をすすめていきました。

 そして、この状態にいる時には心地よいだけではなく、実はストレスを分解してくれていることもわかってきました。それが「オキシトシン」というホルモンです。

交感神経と副交感神経

 この流れで「オキシトシン」の説明をしたいのですが、少しお待ちください。先に説明しておきたいことがあります。

 タントラセラピーの施術を行っている際には、深い瞑想状態のような感覚になります。この時には体も心も大変リラックスしており、自分自身でよくなろうとする自浄作用が最も活発に働いているだろうと考えています。体がよくなろうとする過程で、咳が出たり、涙が出たり、性を閉ざしていたならセクシャルな反応となって出てきます。

 この時には体の中の副交感神経という機能が働いています。自律神経という言葉を聞いたことがある方は多いでしょうが、自律神経は交感神経と副交感神経の2種類の神経のことです。

 交感神経は体を活発に動かそうとする機能があり、副交感神経は体をリラックスさせ消化・吸収・代謝などの回復させる機能を担います。交感神経と副交感神経はトレードオフの関係にあります。どちらかが強まると、どちらかが弱まります。

 起きている時は交感神経が優位にあり、副交感神経の働きは抑えられます。緊張したりすると交感神経がさらに優位になり、副交感神経の働きはすごく弱くなります。一方でリラックスしている時や眠っている時は副交感神経が優位になり、交感神経の働きが抑えられます。

 このようにして、交感神経と副交感神経がバランスよく働くことによって、体は活発に動いたり、回復したりということを行っています。しかし、現代人は総じて副交感神経の働きが抑えられてしまっています。

 本来はリラックスして、体や心を休ませ、回復させる時間が必要です。しかし眠る時間が短いことや、ストレスが慢性的にかかりすぎていることなどにより、体と心が回復しないまま、ダメージを蓄積させてしまいます。回復が足りないと、いつ起こるかはわかりませんが、いずれ体や心が壊れてしまうということが起こってしまいます。

ストレスは人類が進化の中で獲得した能力

 現代人の体や心の病の多くは、副交感神経が働きにくくなっていることが影響していると考えられます。そして、副交感神経が働かない最大の原因はストレスです。

 ストレスがかかると、交感神経が最大限優位となり、副交感神経の働きをほぼ止めてしまいます。体が回復しない日々が続いてしまうわけです。

 ストレスが厄介なのは、強いストレスがかかったら病気になるというものではなく、その状態が長く続くことによって体の回復機能が働かなくなり、いつかわからないけどどこかに体の症状が出るというものです。

 だから因果関係も分かりにくいので、ストレスの危機感についてはそんなに高くないのが現状だと思います。しかし、繰り返しますが、あらゆる心の病、体の病の根本の原因は、ストレスによって体の回復機能が正常に働いていないことによるものです。

 ではなぜ、ストレスなんてあるの?正確には、なぜ私たちはストレス反応が起こるのでしょうか。

 実は、私たちはストレスに反応する方が生き残りやすかったのです。言い換えると、ストレス反応とは私たち人類が進化の過程で身についてきた能力であるということです。

 進化のメカニズムについて説明します。生物の進化は「生存(生き残ること)」「生殖(子供を産むこと)」に有利な特性が残ることで起こります。逆にいうと、「生存」や「生殖」に不利な特性を持つものは子孫を残す可能性が低く、世代を経ることで淘汰されていきます。

 例えばキリンを想像してみてください。キリンは元々首が長かったわけではなく、進化の過程で段々と伸びていきました。ランダムに生まれるキリンの中で、首の長い方が生存や生殖に有利だったからだと考えられます。

 分かりやすいのは、首の長いキリンの方が高いところの餌も食べられるので生存しやすかったということ。もしくは、キリンはメスを争って、ネッキングという首をぶつける戦いをするのですが、首が長い方がこの戦いにも有利、生殖にも有利であったはずです。

 私たちのストレス反応に話を戻しますと、私たちの祖先は、ストレスに強く反応する方が生存に有利でした。ストレスへの反応というと、心臓がドキドキしますよね。ドキドキすることによって、体中を血液が駆け巡ります。酸素もエネルギーも血液を通じて運ばれていきますので、ドキドキしている状態は私たちの筋肉は強い力を発揮することができ、脳も活発に動きます。

 肉食獣に恐れた時、ドキドキする人と、ドキドキしない人がいたら、ドキドキしなかった人が捕まってしまいます。ドキドキする方が生存に有利だったわけですね。最初は、何かの脅威があった時にたまたまドキドキするという反応を持ったものが生まれましたが、この能力が生存に有利であったので、世代を経るごとにどんどん強化されていったわけです。

 これを専門的には「闘争逃走反応(とうそうとうそうはんのう)」とうまいこと言っています。ちなみ英語だと「ファイト・オア・フライト(fight or flight)」、これもうまいこと言っています。

 現代の私たちは脅威があると強いストレス反応を起こすということを本能的に持っているわけです。「肉食獣に襲われる?いつの時代の話?」というツッコミを入れたくなりますが、人類の進化の長い歴史から考えると、つい最近まで私たちは肉食獣に襲われていました。つい最近です。

 縄文時代って遠い昔のように思われますが、3000年前くらいまで縄文時代です。狩猟採集生活を行なっていたので襲われることもあったでしょう。3000年前というと、150世代くらい先祖をさかのぼった辺りです。

 一方で、進化の歴史を考えると、私たちが猿と分岐したのは約700万年前で、サヘラントロプス・チャデンシスと言われています。天蔵が学生の頃はアウストラロピテクスと習ったのですが、世界史も進化ますね。

 700万年前ということは30万世代くらいを経ているわけです。30万回、コツコツと進化をして身についてきた本能ですが、農耕が始まって150世代、電気が使えるようになって10世代くらい。こんなものでは、私たちの本能はほんの少ししか変わりませんので、基本的には私たちの体・本能は原始時代のままだと考えることができます。

 問題は、人類の進化のスピードに対して、社会の変化が早すぎることです。現代社会では、締切に追われている、上司に叱責されるなど、さまざまな場面でストレスが慢性的にかかるようになっています。私たちは、肉食獣に襲われているのか、締切に追われているのか、スピーチを当てられたのか、区別がつかずに同じ反応を起こします。

 たまにはストレス反応を起こすことで高い能力を発揮できるのですが、慢性的にその状態だと、体を回復する副交感神経の機能が低い状態が続き、病気にもなってしまうということです。 

ストレスを和らげる 愛情ホルモン「オキシトシン」

 さて、ストレス反応が私たちの祖先が進化のために手に入れた能力であること、現代社会は過度にストレスがかかってしまい病気の原因となっていることがわかりました。

 では、ストレスに対処するためにはどうすればいいのか。その一つの方法としてタントラセラピーを提供しています。

 タントラセラピーの鍵となるものは愛情ホルモンとも呼ばれる「オキシトシン」です。最初は、お母さんが赤ちゃんに母乳をあげている時に発見されました。出産の際に子宮を収縮させるのもオキシトシンの働きです。その後の研究により、オキシトシンは老若男女問わず分泌されることがわかりました。また最近の研究では不安を和らげる、ストレスを軽減させるといった、現代人にとって重要な効果があることがわかり注目が高まっています。

 オキシトシンは、嬉しい、楽しいなどの心地良い状態になると分泌されます。特に分泌が促進されるのは、見つめ合う、肌と肌が触れ合うといったコミュニケーションによるものです。マッサージを受けていると気持ちよくなり、眠くなるのはオキシトシンの分泌によるものです。1秒間に2.5〜5㎝ほどのスピードでゆっくり触れられるとオキシトシンの分泌が最大化されるという研究もあります。

 またオキシトシンは、オーガズムを感じる際にも放出されます。マスターベーションによるオーガズムでも分泌されますが、肌と肌の触れ合い、体も心もまぐわうことで多くのオキシトシンが分泌されます。

ドーパミン型オーガズムとオキシトシン型オーガズム

 セックスによるオーガズムがオキシトシンの分泌には大変有効なのですが、世間一般に行っているセックスでは深くゆったりとしたオーガズムを感じることができません。天蔵は、オーガズムを大きく2種類に分類しています。

 ドーパミン型オーガズムとオキシトシン型オーガズム。ドーパミンもオキシトシンも、私たちの体から分泌される物質でありますが、ドーパミンは主に神経伝達物質として神経を伝わっていきます。一方でオキシトシンはホルモンとして血液を通じて伝わっていきます。わかりやすいように分類しましたが、ドーパミンだけが出ている、オキシトシンだけが出ているというものでもなく、他のたくさんの要素が加わりますし、2分されるわけではなくグラデーションだと考えてください。

 天蔵は、男性の射精、女性の外イキ(クリトリスの刺激によるオーガズム)を主に、ドーパミンによる快楽だと考え、ドーパミン型オーガズムとしています。ドーパミンの特徴は、刹那的であるが強烈な快楽があること、耐性がつきやすいことです。耐性がつきやすいとは、刺激に慣れやすいということです。同じ快楽を得るためには、それまでよりもより強い刺激が必要になってきます。

 ギャンブルもドーパミンを刺激します。最初は1000円でドキドキして満足できていたのに、いつの間にか賭け金が数万円、数十万円となったり、100億を溶かすということが起こります。これが、ドーパミン刺激の耐性の怖さです。

 セックスにおいては、男性が射精を求め、激しいピストンを繰り返すのはドーパミンの快楽をによるものですし、女性がマスターベーションをする際にもだんだんとおもちゃの強度が強くなっているのもドーパミン型オーガズムの特徴です。

 これと対極にあるものが「オキシトシン型」のオーガズムです。オキシトシンは血中を流れていきますので、反応はすぐには起こりませんが、ゆったりとエンドレスのオーガズムを感じることができます。肌を触れるだけでも、キスされるだけでも、オーガズムの波が押し寄せてきます。

 ドーパミン型オーガズム、オキシトシン型オーガズムのどちらがいいというわけではなくて、両方使いこなすのが良いと考えていますが、ドーパミンによる一瞬の強烈な快楽に支配されてしまうと、オキシトシンが分泌されるようなゆったりとしたオーガズムを味わうことができません。

第3章 タントラセラピーの実践

 ここからは、タントラセラピーの施術の実践について詳しく解説していきます。しっかりと読んで実践していただければ、ご自身でも感覚を掴んでいただける方のいらっしゃると思います。

 カップルや信頼関係を構築できている人への施術をイメージしています。やってみて、いまいち、わからないという場合や、しっかりと体感してみたいという場合、セラピストとして色々な人に施術してみたいという場合は、全国で講座を開催していますので、そちらにお越しください。

クンダリニー症候群には絶対に気をつけてください

 ご自身で取り組まれる場合に、絶対に気をつけていただきたいことは、前述しました「クンダリニー症候群」です。クンダリニー症候群のような症状が出てしまうと、その後からはどうすることもできません。ならないようにするしかないのですが、以下のような方は特に注意してください。

・子供の頃から感受性が強かった
・人の気分や場に影響される
・満員電車が苦手
・音、匂い、光、触感に敏感
・誰かの痛みを自分のことのように感じてしまう
・うつなど、精神疾患の傾向がある
・家系に精神疾患・統合失調症の方がいる

 上記のような人たちは、エネルギーを上げていくのが上手な人が多いのですが、臨界点を超えてしまうと、戻ってこれなくなってしまいます。タントラセラピーをしてはだめなわけではありませんが、反応が激しくなりそうな場合は、施術をやめて様子を見てください。

 反応が激しくなって止まらなくなりそうになった時には「大丈夫」といった感じで、さすったりしないでください。余計に反応が激しくなってしまいます。そのような場合には

・部屋を明るくする
・涼しくする、外気に触れる
・施術者はクライアントさんから離れる
・ベッドなどではなく、床などにお尻をつけて座る

 また、タントラセラピーのセッションを行った後は、少しふわふわした感じが残ることもあります。車の運転などは、1、2時間はしないでください。電車も乗り間違えたり、忘れ物をしてしまったりするので気をつけてください。

男女のエネルギーを活用する

 タントラでは、男性性のエネルギーと女性性のエネルギーが統合していくことを目指しています。男性には男性性のエネルギーだけでなく、女性性のエネルギーもあります。女性にも女性性のエネルギーだけでなく、男性性のエネルギーもあります。

 しかし、天蔵の考えや経験からは、男性の中の男性性のエネルギーの方が女性の中の女性性のエネルギーより強いと考えています。また、女性の中の女性性のエネルギーの方が男性の中の女性性のエネルギーよりも強いとも考えています。

 ですから、タントラセラピーのセッションでは基本的に、男性クライアントさんには女性セラピストが、女性クライアントさんには男性セラピストが施術をするのが理想だと考えています。男性セラピストが男性クライアントさんに施術できないわけではありませんし、女性性セラピストが女性クライアントさんに施術できないわけではありません。

 女性クライアントさんの場合は、男性に対する潜在的な恐怖心・警戒心を持っている場合があります。これが強い場合は、女性クライアントさんでも女性セラピストが施術をする方が良いと考えています。天蔵も、このような場合は女性セラピストにご紹介する場合もあります。

 ここでは、セラピストがクライアントに施術をするという形でお伝えしていますが、実は、セラピスト・クライアントという境目はだんだんとなくなってきます。男性性と女性性のエネルギーが螺旋のように絡み合って、上昇していく感じですので、セラピストも心地よい状態になります。

心構え

 タントラセラピーではセラピストがすごいエネルギーを放出してクライアントさんを治癒しているように見えるかもしれませんが、実はこれは大きな誤解です。

 タントラセラピーでは施術の前に2つのお祈り(誓い)を唱えています。
・謙虚に施術させていただきます。
・○○さん(相手の名前を呼んで)に全ての愛をそそぎます。

 なぜ謙虚である必要があるのかというと、傲慢(ごうまん)になれば施術の効果が消えてしまうからです。スピリチュアルな話ではありません。

 天蔵と親交のあるバリのシャーマン達も、これはシャーマンの力ではなく、宇宙のパワーを借りているにすぎないと言っています。

 天蔵の考えでは、セラピストの力で何かが起こるのではなく、クライアントさん自身が本来持っている力が作用していると考えています。私たちは全員が自分の体や心を治していく能力、自己治癒力を持っています。この力はすごいもので、本当はあらゆる体や心の病を治すことができます。

 このすごい力が最大限に発揮されるのが、深い瞑想のような状態、まどろみの状態です。この状態は、感覚としては恍惚感、体の中ではオキシトシンの分泌が起こっています。

 そのためには、クライアントさんが、安心してすべてをさらけ出す必要があります。全てをさらけ出すということは簡単なことではありません。セラピストは「この人にだったら全てを任せて安心だ」「この人になら全てをさらけ出せる」という信頼関係をクライアントさんと築くことが施術の第一歩です。

 だから、セラピストは施術の技術よりも、まずは全てを包み込む包容力、クライアントさんの全てを受け止めることができる安定感、何が出てきたとしても揺るがない無償の愛、人間的な成熟が求められます。

 「愛をそそぐ」という表現も抽象的ですが、これは全ての関心を目の前の人に向けることだと考えてください。私の力でこの人を治すという思考は、相手に関心が向いているようで、実は自分に向いています。何もできないけれど、目の前の人に良くなってほしい、熱を出した子供を看病するお母さんのような気持ちがあるとクライアントさんは安心することができます。

事前準備

 動画などをご覧いただいていると、天蔵が女性の子宮に手をあてていると、すぐに女性が反応し始めるというものになっていますが、普段のセッション、特に初めてのセッションにおいてはそんなことはありません。

 自転車に乗るようなものとよく説明そしているのですが、最初はうまくいかなくて転んでも、一度これかとわかるとスッと乗れるようになります。一度乗れてしまうと、何年も乗っていなくても乗ることができます。

 また、自転車の乗り方の本を読んでも乗れるようにはなりません。だから、感覚を使うためには何も考えずに身を任せるということが必要です。

 動画を撮影させていただくのは、講座にご参加いただいたり、個人セッションを受けていただいたりした後なので、そもそも感覚をわかっている人です。また、セッションの後に撮影させていただくことが多いので、エンジンが温まった状態でもあります

 しかし、本来の施術では、特に初めてお会いする場合には緊張されていることがほとんどです。初めての方の施術は3時間くらい時間をかけて行い、最初の1時間くらいは話をしています。話をすることで緊張が和らぎます。

 セラピストとしてどのようなことに気をつけているかも書きますが、これだけを読んで、セラピストのように施術をするというのは、危険ですので、おやめください。

 お会いする前に、すでに施術は始まっていると言っても過言ではありません。タントラセラピーはあまり一般的な施術ではありませんし、天蔵がお面を被っているので、ほとんどの人は怪しんのではないかと思っていたりします。施術を受けるという前段階で、LINEなどのやり取りを通じてできるだけ不安を取り除いています。

 施術をする部屋についても注意が必要です。ホテルなどで施術をすることが多いですが、ラブホテルはあまりおすすめしていません。ラボホテルは性行為を行うところというイメージがあるので、緊張や不安を伴ってしまうことが多くあります。デイユースのホテルなどがおすすめですが、声が出ると恥ずかしいのでラブホテルがいいという方もいらっしゃいますので、その場合はお任せすればいいです。

 照明は事前に確認しておきましょう。施術中は暗い方がリラックスできるのですが、暗すぎると恐怖を感じることもあります。調光機能のついたライトがあればベストですが、ない場合は、どのライトをつけるのかなどを事前に確認しておきます。ライトを間引いたり、バスタオルでくるんで調整することもよくあります。

 セラピストは清潔にしておくことが必要です。できれば施術前にはお風呂かシャワーをします。自分の匂いというのはわからないものです。クライアントさんに不快な思いをさせないために、また自分自身をリセットするためでもあります。

 歯磨きもしておきましょう。口臭で集中できないということはよくあります。爪も切って、手が荒れないように普段から手入れをしておくことも重要です。

施術の流れ

①会話によるコミュニケーション
 施術の内容について説明し、クライアントさんの状況も話せいただける範囲で聞いていきます。またセラピストの人となりを知ってもらうことによって信頼も生まれます。また、この際にトラウマなどがないかについても聞いています。認識できているトラウマがある場合は、施術において少し慎重に行います。

②お祈り
・謙虚に施術させていただきます。
・○○さん(相手の名前を呼んで)に全ての愛をそそぎます。
の2つを唱えます。

③マッサージ
 オキシトシンの説明を行いましたが、肌が触れ合うことでリラックス効果があります。マッサージが気持ちいいと体も心も緩んできます。これまでヒーリングなどを受けたことのない人は、どんなことをされるのか、どんな風になるのかという未知のものへの不安がありますが、マッサージであれば多くの人が経験しているので安心できます。できれば、タイマッサージなどを勉強することをおすすめします。

 ポイントとしては、背面のマッサージから行うということ。体の正面には重要な器官が多いため、安心している相手でないといきなり触られると防御反応が出てしまいます。いったん防御反応が出て緊張してしまうと、リラックスするまで多くの時間がかかってしまいます。

 強いもみほぐしのようなマッサージは、体が起きてきてしまいますので、圧は少なく、全身を優しくマッサージしていきます。

④呼吸の練習
 タントラセラピーでは、4つの呼吸を使います。それぞれの呼吸方法についての説明と練習を行います。

⑤施術
 施術自体の時間は大体90分程度です。10〜15分くらいのセッションを3セットくらい行います。

4つの呼吸

 タントラセラピーにおいて最も重要なことは呼吸と言えるかもしれません。私たちの体では、心臓が鼓動を打ったり、内臓動きなど自分の意識でコントロールできないことがたくさんあります。タントラセラピーで起こってくるさまざまなことも無意識の領域で起こっています。無意識だからコントロールはできません。

 しかし、呼吸は意識と無意識を繋いでくれるポイントです。呼吸は意識してコントロールできますが、その呼吸によって無意識の領域にも間接的に変化が起こります。

 例えば、心拍数を少し上げてくださいと言っても、意識で上げるということはできません。しかし、「はっ、はっ、はっ」と素早い呼吸を繰り返していくと、だんだんとドキドキして、心拍数が上がっていることがわかります。このように、呼吸は意識によってコントロールすることもできますが、その呼吸によって無意識の領域に間接的に影響を与えるということができます。

 タントラセラピーにおいては4つの呼吸法を使い、リラックス状態、深い瞑想状態へと誘導していきます。 説明の後に、実際の呼吸の流れについて、動画で説明をします。

第1の呼吸 腹式呼吸

 腹式呼吸をしてくださいというと、よくある間違いとして大きく吸ってしまうことがあります。実は、これが間違いなんです。ほとんどの人が間違っているかもしれません。

 吸おうとすると交感神経が優位になります。体は活発に動くモードになります。リラックスしたかったら、吐くことです。ため息のように「は〜〜〜」と吐けば、体の力が抜けていくのがわかります。

 ちなみに、ラジオ体操の時に「吸って〜」と深呼吸をしますが、あれは正解です。ラジオ体操は体を起こすための体操なので、思いっきり吸って交感神経を優位にすれば良いのです。

 呼吸は大きく分けると、胸式呼吸と腹式呼吸の2つがあります。浅い呼吸が胸式呼吸、深い呼吸が腹式呼吸です。起きている人は胸式呼吸になっていることが多いです。あの人おおらかだなとか、安心できるなという人を見てみると起きていても腹式呼吸になっている人が多いです。

 呼吸は肺に空気を取り込む、吐き出すという機能ですが肺自体に筋肉があるわけではなく、周りの筋肉が使われます。

 胸式呼吸の際に使われる筋肉は肋間筋(ろっかんきん)という筋肉です。腹式呼吸の場合は肋間筋に加えて横隔膜も使います。横隔膜とは肺の下についているドーム状の筋肉の膜です。ドーム状の下には内蔵があります。筋肉が縮み引っ張られることで、ドーム状が真っ直ぐになり、下にあった内蔵が押し下げられ、行き場のない内蔵の分お腹が膨らみます。

 腹式呼吸のやり方がわからないという人もいますが、人は寝ている時は自然と腹式呼吸をしています。仰向けに寝転がり、リラックスして呼吸をしていると自然と腹式呼吸になってきます。腹式呼吸をすることでさらに副交感神経が働き、深いリラックス状態となります。

 ポイントは、あまり大きく吸い込もうという意識をしないことです。吸うことよりも、体の中の空気を全て吐ききること。そうすることで、自然と大きく吸い込むことができます。本来の腹式呼吸では鼻から吸って鼻から吐きますが、鼻が詰まっていたり、鼻呼吸を意識しないとできないようであれば、口を少し緩めた状態で口で呼吸をしても構いません。

第2の呼吸 火の呼吸

 腹式呼吸である程度リラックスしてきたら、次は火の呼吸です。何かのアニメに出てきそうですが、ヨガに古くからある呼吸法です。日本でヨガというとポージングをするヨガをイメージしがちですが、本当はヨガは、八支則という段階があります。

 ヨガの修行でも表的な呼吸法が「火の呼吸」です。火の呼吸の方法も様々ですが、タントラセラピーで行う火の呼吸は、大きく息を吸った後に口から「シュッ」勢いよく空気を吐き出します。

 ボクサーがシャドーボクシングの時にやっているような感じです。その際には、腹筋と肛門を一気に閉めて、空気を背骨の上方向に向かって押し出すイメージです。こうすることによって、会陰部分に小さな衝撃がかかり、第2チャクラが起こされます。

 一回「シュッ」と吐いて、すぐに力を緩めると勝手に空気を吸い込めます。吸うことは意識せずに、「シュッ、シュッ、シュッ」「吐く、吐く、吐く」ということだけ意識して、10呼吸くらいします。だんだんと息がなくなってきたら、最後はフーと吐きます。

 1秒間に2呼吸くらいするスピードですので、かなり早いです。あまりやりすぎると苦しくなります。タントラセラピーでは、10呼吸を3セットくらい行います。

第3の呼吸 クンバカ

 火の呼吸を行ったあと、すぐに息を少し吸い戻してから息を止めます。これを「止息・訓バカ」と言います。息をたくさん吸い込んでから止めると肺が痛くなってしまうことがあるので、少しだけ吸い戻してから止めます。息を長く止めるのが目的ではなく、酸欠にすることを狙っています。

 なぜ酸欠状態にするのかというと、脳に酸素が行かなくなると脳細胞を死滅から守るためにDMT(ジメチルトリプタミン)という物質が松果体で生成させれると考えられています。

 DMTは強力な幻覚作用を持つ物質です。南米の「アヤワスカ」は、DMTとDMTを分解してしまう「モノアミン酸化酵素」を阻害する物質を併せて服用することで、強力な幻覚を見ることができます。

第4の呼吸 感情の呼吸

 最後の呼吸は感情の呼吸と名付けています。気持ちいい声を出すという呼吸です。温泉に入った時に気持ちいい声でもいいですが、セクシャルな気持ち良さを感じている時の声を出す方が効果的です。

 私たちは、楽しかったら笑うというのは当たり前ですが、笑うと楽しいというのも私たちの体と心の関係として起こります。ワッハッハと声を出して笑う真似をしていると、楽しくなってきます。辛いことがあった時も広角をあげるだけで、脳は楽しいんだと解釈します。専門的には認知的不協和と言います。体の状態と心の状態が違う場合は、私たちは心を合わせるという反応をします。

 だから、気持ちいい声を出せば本当に気持ちよくなってくるというのは当たり前のことです。セクシャルな気持ちいい声を出すことに恥ずかしいと感じる人は多くいらっしゃると思います。恥ずかしがっても結構です。むしろ、恥ずかしがる方がいいです。

 タントラセラピーでは、何も思考をしないような状態になるのが良いと考えておりますが、これは瞑想と同じです。普段は私たちの思考はあちこちに飛び散ります。これを抑えるために、瞑想では呼吸に意識を向けるなどの練習を行います。

 恥ずかしいという感情が湧いている時は、そもそも思考が他に飛び散りにくくなります。恥ずかしいと思いながら、明日のお弁当どうしよう」「家の鍵閉めてきたかな」などというように思考が飛び散ることはありません。

 実際の呼吸のやり方については、下記の方法で、動画を無料でご覧いただけます。

①公式LINEに登録
②「呼吸」とメッセージを入力してください
③自動で、動画のリンクが送られます

八支則

 ヨガの経典である「ヨガ・スートラ」に書かれてあるヨガの実践の8ステップを八支則(はっしそく)と言います。

①ヤマ

悪いことをしちゃダメよということですが、さらに5つに分かれています。
・アヒンサ(非暴力)
・サティア(嘘をつかない)
・アスティア(盗まない)
・ブラフマチャリア(禁欲)
・アパリグラハ(欲張らない)

②ニヤマ

良いことをしなさいということですが、こちらも5つに分かれます。
・シャウチャ(清潔)
・サントーシャ(足るを知る)
・タパス(善行)
・スバディアーヤ(学習)
・イーシュワラ・プラニダーナ(信仰)

③アーサナ

瞑想を深めるために、安定して座るための座法です。一般的なヨガはアーサナの一部です。

④プラナーヤーマ

呼吸法を指します。プラーナとはサンスクリット語で生命エネルギーを指します。

⑤プラティヤハーラ

外へ向いている感覚を内側へと向けていくことで瞑想を深めます。

⑥ダーラナー

意識を一点に集中させます。

⑦ディヤーナ

深く静かな瞑想状態です。

⑧サマディー

心が完全にしずまり、宇宙と一体化する状態です。読書三昧、ゴルフ三昧の三昧(ざんまい)の語源はサマディーです。

施術の事例動画

 実際の施術の動画をご覧ください。動画内で解説を行っています。2つは無料で公開します。

呼吸法

こちらは無料でご覧いただけます。写真をクリックして、リンク先からご覧ください。ダウンロードも可能です。


咳が出る

 第5チャクラが詰まっていると咳となって出てくることが多くあります。言いたいことが言えていないと第5チャクラに詰まります。声が小さい方などは特に第5チャクラに詰まりやすいです。

教材用 有料動画 1月31日まで15000円→7500円

 施術の事例を解説付きでたくさん公開しています。ご購入いただくと、グーグルドライブのリンクをお渡しします。現時点で10本の動画があります。YouTubeは音声を入れるとすぐに消されてしまうのですが、こちらは声もそのまま入っています。

 施術動画は、不定期ですが、今後も増やしていきます。一度、ご購入いただいたら、追加でのお支払いは必要ありません。2月1日以降は15000円で販売しますが、1月31日までは半額の7500円にします。

水着で撮らせていただきました お腹の動きに注目

 施術中のお腹の動きはぜひご覧いただきたいのですが、恥ずかしがってあまり撮らせていただけません。セラピストの女性に水着で施術の動画を撮らせていただきました。

最初は泣きますが途中から気持ちよくなります

 施術をしていると、泣いたり、咳が出たり、体が震えたり、色々なことが起こります。泣いていると思ったら、笑い出すということもあります。今回は、最初は泣いていますが、それが終わると気持ちよくなります。天蔵がコントロールしているわけではなく、本人も分かりません。

ゆったりとりしたオーガズム

 激しく反応をする動画が、YouTubeやInstagramなのでは伸びやすいのですが、タントラセラピーで感じるオーガズムはゆったりとした感覚のことも多いです。

エネルギーでつながる

 施術では、子宮あたりを触ることが多いのですが、ポルチオだと思われていることもあります。触れる方が、施術は、やりやすいですが、必須ではありません。エネルギーでつながっていくということを中心に施術を行いました。

お腹の動き

 施術中のお腹の動きに注目していただきたい動画です。オーガズムを感じる際には、骨盤底筋群という筋肉が連続して収縮します。その様子をご覧ください。